FDG-PET通常画像、統計画像を用いた認知症診断 :
一般脳神経外科病院での経験
甲府脳神経外科病院 PET センター
宮沢 伸彦 篠原 豊明
第74回日本核医学会関東甲信越地方会 2011/1/22 東京
背景・目的
• FDG-PETは認知症診断(早期発見、病型分類、経過観察)に有用であり、現在、J-ADNIはじめ、世界でADNI関連studyが進行中であるが、今回当センターにて2005年から約5年間に施行した脳FDG-PET症例500例の方法、結果、問題点について報告する。
対象
• 2005/3—2010/11 に物忘れを主訴に当院外来受診、または他院からの紹介で当PETセンターで脳FDG-PET施行した500例
全例にMMSE、MRI、FDG-PET施行。22例ではWMS-Rも施行。CD-R, FAST, etcは施行していない。
保険診療適応外のため保険診療適応外のため 2800028000円の自由診療で施行円の自由診療で施行
方法• FDG-PET : 130MBq[F-18]FDG投与後
Simens ECAT Accelにて47通常画像、3D-SSP(Minoshima)を用いて当センター正常例33例と比較して統計画像を作成。一人の(脳外科及び核医学)専門医が読影し、各病型に分類(:AD;Prc. Pst-cg.に有意な低下、DLB;AD+Occiに低下)。
• MMSE>24,<23で分けて検討。• 各病型の頻度・特徴、MMSEによる比較、進行悪化例の特徴、WMS-Rとの相関、PET装置間での所見の相違、問題点について検討。
年令分布
0
50
100
150
200
250
F
M
20 30 40 50 60 70 80 90 y.0
44%
31%
平均年齢 74.7±9.0
No. cases
MMSE別性別分布
0
50
100
150
200
250
>24 23>
M
F
MMSE
No. cases
68 73
141
218
(28%) (72%) M:F=2:3
病型分布
AD AD(52%)
MMSE<23 MMSE>24
(77%)
DLB(7.5%)
Normal(2.8%) Normal(23%)VD
DLBVD
Focal hyp
AD&DLB 性別
103
172 17
10
MMSE < 23
AD DLB
Male
Female
P=0.00974
MaleFemale
AD& VD 性別
103
172
5
11
MMSE < 23
AD VDP=0.416
Male
Female
Female
Male
AD パターン&正常(MMSE<23)
0
5
10
15
20
25
AD Normal
18.4±4.1
P=0.01875
21.4±1.7
n=274 n=10
MMSE
AD パターン&正常(MMSE>24)
0
5
10
15
20
25
30
35
25.5±1.75(n=77)
27.4±1.90(n=33)
P=1.63E-06
MMSE
MMSE & WMS-R
0
20
40
60
80
100
120
MMSE
WMS-R: 遅延再生
> 24 23 <
n=8 n=7
P=0.058
指数
MMSE>24 正常&AD 長期観察
MMSE MMSE
26 2628 2925 2526 2428 2728 2830 2929 28
25 18#25 2524 2426 2724 2424 20#28 22#26 2524 18#26 22#26 2526 2529 2926 2627 2825 20#26 20#
P=0.0324
MMSE MMSE
# 低下例
正常 AD
7/17 =41%0/8 =0 %
Stereotactic extraction estimationを使った比較
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
1
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
1F P T O L PrC Pcig
Severity mean
F P T O L PrC Pcig
0
0.5
1
1.5
2
2.5
1
0
0.5
1
1.5
2
2.5
1
Stereotactic extraction estimationを使った比較
F P T O L PrC Pcig F P T O L PrC Pcig
PET 機種によるdiscrepancy
考察
• MMSE別による検討でもほぼ文献で報告されている感度はある。
• MMSE>24症例でFDG-PET正常と判定された例は3年間は悪化は認められない。
• SEEを用いることにより、各ROIでの変化が定量的に判定でき、悪化例の特徴検索に有用。
• Normal controlを性別、年齢別でそろえる。• PET機種間の所見相違の把握。
結語
Normal controlを増やし、SEEなどソフトを有効利用して異なる症例群での比較、また同症例の回数間比較を正確に行い、専用mask使用により、機種間のギャップを埋める努力をしたい。
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